グローバル化時代の
月経(生理)と人類学

日本の月経教育

グローバルなMHMの動きや他国でのローカルな月経対処および月経教育の実践についての知見を基盤として、日本における包括的な月経教育の在り方を検討する研究を行っています。

初の共同調査in高知

2023年5月10日 岩佐光広

2023年2月、科研「現代日本の文脈に即した月経に関する教育の在り方の検討」のメンバーで初となる共同調査を行いました。場所は、高知県東部に位置する安田町中山地区です。高知大学次世代地域創造センターの赤池慎吾先生のアレンジのもと、4名の高齢女性に月経についてのさまざまなお話を聞くことができました。たとえば、当時は今に比べて初潮を迎える年齢が遅かったこと、当時の学校での月経教育のやり方やトイレの状況、働きながら月経といかに付き合ってきたのかなど、初めて聞く話のオンパレードでした。

赤池先生と私は、これまで中山地区で年配の女性を中心にライフヒストリーの聞き取りを行ってきました(その成果の一部はhttps://lifehistory-kochi.jimdofree.comから読めます)。今回、インタビューに協力してくれた方々にもライフヒストリーを話していただいたことがあります。しかし、そのなかで月経について話題になることはなく、私たちもそのことを意識して聞いたことはありませんでした。今回のインタビューを通じて、月経という観点から、これまでとはまったく異なるライフヒストリーを描くことができる、そんな可能性に気付かされました。

気づきの1点

80年前も、現在と同様に女子生徒だけが別の空間(80年前は河原!)に連れていかれ、先生から月経対処について学んでいたそうです!

今日のひとこと

「中山地区のみなさん、そしてアレンジしてくれた赤池先生、ありがとうございました!」

#日本の月経教育 #おばあちゃんと月経

ミーティング風景
共同でのインタビューの風景。人生の大先輩の話は何度聞いても学びがあります。

【余談】 インタビュー風景もさることながら、この写真も良いですよね、日本酒の瓶が写っていますが。

ミーティング風景
知ると触るとでは大違い。多様な生理用品について理解を深めるメンバー。
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