グローバル化時代の
月経（生理）と人類学

＜グローバル×月経（生理）×文化人類学＞ 関連のリンク集

国際NGOやUNICEFなどが取り組むグローバルなMHM（月経衛生対処）についてのウェブサイト、月経に関する書籍やコミック、映画などを紹介しています。

日本語の書籍

日本語で書かれた月経に関連する学術書だけでなく、一般書や子どもに向けた本も紹介します。
（リンクは出版元になっていますが、出版社のHPで検索して見つからなかった本は国会図書館の情報にリンクしています。書店等にはあるのかもしれません。）

月経をとりまく領域を文化人類学から考察できる日本語書籍

• 
  『 月経の人類学 —女子生徒の「生理」と開発支援 』（杉田映理・新本万里子 編著、世界思想社 2022）
  グローバルな開発アジェンダとなった月経対処に対する開発支援の波が広がる中、本書は、日本を含めた世界８地域の女子生徒の月経対処の現状を、ローカルな社会や文化の文脈の中で捉えています。
• 
  『 ケガレ 』（波平恵美子、岩波書店 1996）
  月経のみを扱っている本ではありませんが、月経と深く結びつくケガレの概念を医療人類学者の波平氏が考察した論考。
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  『医療人類学のレッスン 』（池田光穂・奥村克巳編、学陽書房2007）
  病気、治療、健康、公衆衛生などを人類学的観点から捉えた医療人類学の入門書。私たち研究会のメンバー松尾瑞穂が「女性の身体」について執筆しており、月経についても触れています。
• 
  『ジェンダーで学ぶ文化人類学 』（田中雅一・中谷文美編、世界思想社 2005）
  色々な文化におけるジェンダーとセクシュアリティという視点で社会を読み解いた書。

月経を文化的・社会的側面からとらえた日本語の書籍

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  『月経のはなし ― 歴史・行動・メカニズム 』 (武谷雄二、中公新書 2012)
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  『生理用品の社会史 』（田中ひかる、角川ソフィア文庫 2019）
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  『生理用品の社会史―タブーから一大ビジネスへ 』（田中ひかる、ミネルヴァ書房 2013）
• 
  『 月経と犯罪―女性犯罪論の真偽を問う 』（田中ひかる、批評社 2006）
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  『生理休暇の誕生 』（田口亜紗、青弓社 2003）
• 『江戸の女たちの月華考 : 川柳に描かれた褻の文化を探る 』（渡辺信一郎、葉文館出版 1999）
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  『フェミニスト現象学入門 』 （稲原美苗、川崎唯史、中澤瞳、宮原優 編、ナカニシヤ書店 2020)

小・中・高校生にむけて生理（月経)について書かれた本

初潮前の女の子や中高生、あるいは生理について理解を深めたい方たちのために書かれた書籍。私たち研究チームのメンバーが、母親として自分の娘に買った本も、たまたま目にしたものも含まれています。（下記の掲載順序は、出版年順です。）

• 『こんなときどうするの? : 知りたくてもなかなか聞けない月経のすべて 』（ジェニファ・グラヴェル, カレン・グラヴェル 著 · デビー・パレン 絵 · 前田京子 訳、飛鳥新社 1997）
• 
  『セイリの味方スーパームーン―生理なんでもハンドブック 』(高橋 由為子、偕成社1998)
• 『13歳までに伝えたい女の子の心と体のこと 』（やまがた てるえ、かんき出版 2010）
• 
  『そのまま使える！パワポ月経授業 』CD-ROM付き (早乙女 智子[監修]、少年写真新聞社 2017）
• 『毎月、新しい自分に生まれ変わる～どんどん私を好きになる月経レッスン』(やまがた てるえ、大和書房 2017）
• 『12歳までに知っておきたい　女の子の心と体ノート 』 (キラかわ★ガール) (保健師めぐみ [監修]、ナツメ社 2018）
• 
  『 生理だいじょうぶブック 』(宋 美玄[監修]、小学館 2020）

コミック

• 
  『生理ちゃん 』（小山健、KADOKAWA 2018）
  月経を擬人化し、月イチ訪れる生理のあれこれが多くの女性の共感を呼んだマンガ。手塚治虫文化賞 短編賞受賞作。続編も出ています。

映画

• 『パッドマン 5億人の女性を救った男 』（2018）
  インドで低コストのナプキンを開発したアルナーチャラム・ムルガナンダム氏の実話をベースにした映画。日本でも上映されました。
• 『Period. End of Sentence 』（2018）
  アルナーチャラム・ムルガナンダム氏の開発した機械を使って、実際ナプキンを生産する女性たちに焦点をあてた短編ドキュメンタリー。2019 オスカー（アカデミー賞）受賞。
• 『生理ちゃん 』(2019)
  小山健氏の同名コミックを実写化した映画。主演は二階堂ふみさん。

月経をめぐる活動を行う日本の団体

• ニュービー（new+be）
  安心安全な生理用品をより多くの人へ届けるしくみづくりと、MHM(MHH)の普及をめざす、2020年に起業された一般社団法人。
• MeW プロジェクト　MeW Project (mewproject-osaka-u.jp)
  Menstrual Wellbeing by/in Social Design（略してMeW＝ミュー）をメインコンセプトに、生理用品の無償提供用のディスペンサーの開発・設置の実証実験を通じて、日本における月経の諸課題について研究しています。大阪大学ユネスコチェアと人間科学研究科をベースとしています。

グローバルなMHM（月経衛生対処）に関連するウェブサイト

Menstrual Hygiene Day (MH Day) https://menstrualhygieneday.org/

5月28日を「月経衛生の日」とし、月経についての啓発活動をしようとするグローバルプラットフォーム。

WASH United https://wash-united.org/

上記のMH Dayの推進母体であるドイツに本部を置く国際NGO。途上国における安全な水の確保と衛生改善の支援も実施しています。

Menstrupedia ―Friendly guide to healthy periods https://www.menstrupedia.com/

月経に関する知識を分かりやすくイラストで解説しています。インド発の団体。

Menstrual Hygiene Matters https://www.shareresearch.org/project/menstrual-hygiene-matters

水・衛生についての研究・提言を行うSHARE （sanitation and hygiene applied research for equity）という組織によって作成された、月経衛生対処のための実務者向けトレーニングマニュアル。

UNESCO: Puberty Education & Menstrual Hygiene Management. https://unesdoc.unesco.org/ark:/48223/pf0000226792

教育セクター、学校保健に重点をおいたGood Policy and Practice シリーズの1巻。2014年発行。

UNICEF Guidance on Menstrual Health and Hygiene https://www.unicef.org/wash/files/UNICEF-Guidance-menstrual-health-hygiene-2019.pdf

UNICEFが2019年に作成した月経衛生のための手引き。

Hey Girls https://www.heygirls.co.uk/

経済的理由で生理用品が買えないのは途上国の女の子たちだけではありません。イギリスの「生理貧困」を打開するための社会的企業「ヘイ・ガールズ」のホームページ。